UWCとは？世界中の優秀な高校生が集まる全寮制の学校

今回はユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)ってどんな学校かについて分かりやすく説明しています。

UWCでの学び、選考方法、学費や奨学金、進学先と卒業生についても書いています。

子供がまだ小さくても、こんな自由で体験的な学校があるんだと頭の片隅に覚えておいてくれたら嬉しいです。

UWCってどんな学校なの？

UWCとは、United World College（ユナイテッド・ワールド・カレッジ）という全寮制の学校のことで、高校２年生から２年間通います。

現在、イギリス、カナダ、シンガポ－ル、エスワティニ、イタリア、アメリカ、香港、ノルウェー、インド、コスタリカ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、オランダ、 ドイツ、アルメニア、 中国、タイ、日本、タンザニアの18か国に学校があります。

日本でUWCの選考に通ったら各国の学校へ派遣されます。

世界各国から選ばれた優秀な高校生たちが、国・文化・価値観の全く異なる友達や先生との共同生活を通じて国際感覚豊かな人材を育成するすることを目的にしています。

ＵＷＣでは、国際バカロレアのディプロマ課程カリキュラムを採用しています。さらに国際理解教育やボランティア活動などを重視した活動を重視しています。

UWCでの学びはどんなもの？

国際バカロレア

国際バカロレア（IB）とは探求型学習をベースにした教育プログラムのことです。スイスに本部があり世界共通の基準持っています。

大学進学前の２年間実施される教育課程を「IBディプロマプログラム」と呼んでいます。

これは主に以下のような内容です。

1. 主要科目（言語２カ国語）
2. 人文科目（歴史・地理・経済等のうち１科目）
3. 実験科目（生物・化学・物理等のうち１科目）
4. 数学および選択科目（芸術・音楽等）
5. 一般教養
6. 卒業論文

さらに、社会奉仕活動クラブ活動等も必要とされています。全ての点でバランスのとれた「全人教育」を目指しています。

UWCは国際バカロレアのIBディプロマプログラムを採用しています。

あるカナダ校生の１週間の時間割

	月	火	水	木	金
8:00	生物	日本語A	哲学	英語B	海洋学
9:00	哲学	英語B	海洋学	経済	数学
10:00
11:00	海洋学	経済	数学	哲学	日本語A
12:00	ランチ	ランチ	ランチ	ランチ	ランチ
13:00	数学	生物	日本語A	哲学	英語B
14:00
15:00	アクティビティ	フィットネス		全校集会	アクティビティ
16:00	アクティビティ	フィットネス		全校集会	アクティビティ

参考：UWC日本協会　年間行事と週間スケジュール

17:00以降は、17:30頃にディナーがあってその後に

• 合唱
• ティータイム
• ジム
• パーティ
• 映画
• ミュージカルカフェ

などをして夜の時間を楽しみます。

土日はダウンタウンで買いものをしたり、ハイキングやダンスなどをして過ごします。

こちらはイギリス校のPRビデオです。自由な学びと、世界中から来た仲間との寮生活に刺激を受けることができます。

UWCの選考ってどんなもの？

2020年度派遣の場合、一次試験は2019年12月8日に行われました。

英語・国語・数学・小論文の４科目による筆記試験で、内容は以下のようです。

• 英語は英検２級程度（リスニングなし）
• 国語は高校１年程度（古文、漢文はなし）
• 数学は数学Iと中学校数学の範囲
• 小論文は与えられたテーマについて論述する形式

一次選考に合格したら次は二次選考です。

• 日本語による面接
• 英語による面接
• グループ・ディスカッション（日本語）

となります。

英語はUWCに入ってから「習うより慣れよ」方式で鍛えられていくようですね。審査の時点でネイティブのような流暢さは求められていません。

それより日本語がしっかりできることや思考力の方を見ているようです。

UWEの学費はどれくらい？

UWCの学費は、学校ごとに異なりますが２年間でおおむね500万円～1000万円かかります！すごいですね。

ただ、このうち全額か一定額が奨学金でまかなわれることになります。

奨学金の内容は様々で、世帯年収が500万以下の家庭であれば全額奨学金に応募できます。

基本的には何らかの奨学金で学ぶのが普通の学校ですが、近年は全額自己負担で学ぶプログラムもあります。

どんな卒業生がいるの？

日本人では宇宙飛行士の星出彰彦さん、ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパンの創設者の小林りんさんなども同校の卒業生です。

世界中の王室メンバーの子弟も学び、卒業生には学者・政治家・外交官・起業家も多いです。

進学先

国内の大学進学先順は以下の通りです。

1. 京都大学
2. 慶應義塾大学
3. 早稲田大学
4. 筑波大学
5. 東京大学

海外のの大学進学先順は以下の通りです。

1. ブラウン大学
2. マカレスターカレッジ
3. ニューヨーク大学
4. ケンブリッジ大学

受験にあたって、国際バカロレアのIBディプロマが高校の卒業資格として認定されます。英語はかなり上達していますし、主体的な学びをしてきているので特にいわゆる受験勉強のようなものはしなくても大丈夫だそうです。

UWCでの２年間は人生の要となる体験でしょう。

親元を離れ外国で暮らすだけでもインパクトがありますし、世界中から集まる優秀なクラスメートからも刺激を受けるでしょう。

こんな学校が世界にはあるんですね！